▲フードのごほうびはいつも行動の後でネ!
前回は、犬に着せる洋服についてお話しましたね。クリスマスシーズンのこの時期、かわいいお家のサンタ? に着せるお洋服を何着も持っている方も多いのかもしれません。お洋服ではなく身に着けるものの代表といえば、「かぶりもの」です。犬は日よけのために帽子をかぶる必要はありませんが、かわいい王冠としてのかぶりものをつけることは、犬にとって良い勉強の機会となります。しかし、何事にも動じない犬にとっては大した事ではないのですが、子供の王冠やパーティでかぶる三角帽をかぶることを、とても嫌がり抵抗を示す犬がいます。特に身体的な感覚がとても敏感で、自分の見えない場所、つまり頭の上に何かがのっているというだけでストレスに負けてしまう場合があるのです。反応は様々ですが、王冠を犬の頭にのせようとした瞬間、どこかに行ってしまったり、逆に王冠をのせると硬直して動けなくなってしまう場合もあります。こういうワンちゃんが、この「王冠ゲーム」の練習をすると、少しずつ感覚になれてきて、新しい出来事に対するストレスにも強くなるという効果も生まれてくるんですよ。
王冠ゲーム克服の順序としては、何よりも犬がきちんと受け入れているかどうかを確認しながら進めることです。感覚が優れているワンちゃんのためには、頭の上にのせる王冠はできるだけ軽く気にならないものが良いでしょう。それから、いい事が起こるサインとして、ごほうびを準備しましょう。犬が行動を起こすのにふさわしいごほうびが良いですね。ドッグフードでも、おやつでも、遊びでも、これが始まると後でごほうびが出るとワンちゃんが感じるようになったら、第一ステップはかなり成功していると言えますよ。逆に王冠を見せるだけで逃げたり、後ずさりしたり、近寄って来ないときは、行動にふさわしいごほうびを出してはいけません。ここで注意点をひとつ。やってほしいことは伝わっているのに、ワンちゃんが何もしないからといって、おやつなどのフードを見せてから、ワンちゃんに何かを要求するのは「賄賂」といって、犬がもっとも行動を起こしたくなくなるこわ〜いフードの使い方です。「ごほうびはいつも行動の後で」というトレーニングの鉄則を忘れないようにしてください。
目標はワンちゃんが、「これはバランスをとるゲームなんだ。だからできるだけ長くこの王冠を頭に乗せていた方がいいことがあるに違いない」と思うようにしていくことです。そうすればワンちゃんは上手に頭のバランスをとるようになり、それが出来た時は「ほらね、できたでしょ!」と、とても自信たっぷりに応えてくれるようになります。でも、決して犬をからかったり、笑ったりしてはいけませんよ。犬は自分が馬鹿にされるように笑われることをあまり好まないようですから…。自分たちにとっては出来て当たり前のことが、犬にとっては「すごいことが出来るね」と認めてあげることも忘れないで下さい。克服というと、苦手なことばかり思い浮かんでしまいますが、そんなこと考えもつかなかったという事も犬と飼い主が一緒にクリアする目的にもなります。しかも、それを乗り越えることでまたひとつ「一緒に何かを克服した」という喜びにもなるのではないでしょうか? 飼い主と一緒に何かをする、これこそが犬の最も望んでいることに思えて仕方ありません。
宮武先生のオフシャルホームページ[Good Boy Heart]
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