▲家族の一員として必要なことを教えましょう!
家族であるワンコとの生活に“赤ちゃん”という新しい家族を迎えることについてのご相談をうけることが多くなりました。犬との生活が「庭でのつなぎ飼いや放浪」の形から、「室内で人と一緒に」の形に変わってきた都市生活では、犬も家族の一員として育てられており、新しい家族の誕生に犬の方がうまく対応できないようです。飼い主さんもそんな犬の行動の変化に一緒にとまどってしまうのでしょう。ちょっとした行き違いによって、幸せいっぱいの家族の誕生なのに、犬が責められたり、遠ざけられることも珍しくないのです。では問題点を整理してみましょう。

まず、みなさんは犬に自立を促す関係を作っているでしょうか? 飼い主と一緒でないと寝ない、飼い主がいないと落ち着かない、場所が変わるとそわそわする、飼い主と離れてお泊りができない、留守番が苦手… などの行動は全て飼い主との強い依存関係にあるお知らせです。特に、小型犬はおひざにダッコの生活パターンが多く、犬の方もなかなか飼い主離れができていません。自立できていないワンちゃんは赤ちゃんに飼い主の気持ちを奪われたことを敏感に察知。なんとか自分の方に気持ちを取り戻そうと、吠えるなどの飼い主の気を引く行動をくり返したり、ストレスが強くなり攻撃的な行動を示すようになることもあります。そのほかにも、赤ちゃんの受け入れをすることができず、気付かないように振舞ったり、赤ちゃんに近付かない、赤ちゃんを抱っこしている飼い主には近付かないなど一線を引いた状態を保とうとします。ところが赤ちゃんの方はあっという間にハイハイをするようになり、立って歩くようになるのですから、積極的に犬に近付いてくるようになります。このときまでに受け入れをしていない状態を作ってしまうと、犬は赤ちゃんを遠ざけようとして唸る、咬みつくといった防衛的な行動を取るようになります。赤ちゃんの方はまだ幼く自己抑制ができない状態ですから、大変危険な状態といえます。

また、犬にきちんと人との社会化のトレーニングをすすめていないと、成犬は赤ちゃんに対してなかなか社会化をしません。これまでに家族以外の生き物を受け入れるような順応性が育っていないからです。赤ちゃんに対して吠える、唸るという行動が出始めるようになると飼い主の方が赤ちゃんを傷付けられるのではないかという恐怖心を抱くようになり、犬が赤ちゃんに近付くと叱ったり、大声を上げるようになってしまいます。こうなってしまうと犬は赤ちゃんに対して悪い条件付けをすることになり、ますます関係は悪い方向へ向かってしまうのです。
解決方法はワンちゃんの状態と赤ちゃんの年齢によっても異なりますが、とにかく『自立』を促すトレーニングをしっかりと行ってください。そしてまず飼い主さんが犬に何をしても大丈夫なように犬の体をさわる練習や与えたものを取り返すことのできる関係を作ることが大切です。嫌なことだけをするのではなく、楽しいコミュニケーションの合間に練習することもポイントです。
赤ちゃんの誕生をきっかけに犬は他の人に譲るという形も止むを得ないのかもしれませんが、家族だったらそんなことはできませんよね。犬だから多少甘やかしても… ではなく、犬も家族の一員として成長に必要なことを教える!そんな良い関係を築いていきましょう。

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