|
|||
| ▲どんな犬でも必要なことをきちんと提供してあげれば… | |||
![]() |
|||
| 前回のシェルターワーク活動についてのつづきをお話しましょう。専門学校の学生たちと、動物愛護団体との協力によるこの活動はそれぞれの役割を次のようにしました。 学生の役割は、動物管理センターから保護をした犬を学校内で飼育し、精神的なケア、肉体的なケア、そしてトレーニングを犬に与え、再びその犬が新しい家族のもとへ帰ることができるようなお世話をするということでした。犬の状態に応じてどのようなことが必要なのか、また注意すべきこと、トレーニングの方法や手順、問題が起こった時は…などの指導については、私が専門家としてアドバイスや指導を行っています。 動物愛護団体の役割は、新しい家族のもとへ帰る準備が出来た犬の情報をホームページや啓発活動の場で公開し、里親先を見つけること、そしてその里親先にフォローアップという形で、適正な飼育が継続されているかどうかを確認することです。 また、私の役割の中には、専門学校へ移動させる犬を管理センターから保護するという重要な仕事があります。学校での飼育は、複数の人が関与するとか、現在勉強中の生徒達がケアにあたる、という環境ですから、飼育により過度の負担を受けないようなタイプの犬でなければなりません。放棄されたどのような犬であっても、適切なケアによって心や体の快復がなされるべきと思いますが、限られた環境での活動ですから十分な配慮が必要です。 この活動の第一号は小型の日本犬ミックスちゃんでした。ずっと外で放浪経験をかさねていたようで、自由に振舞うことが習慣になっていたこの犬に、「ケイジの中ですごすこと」「リードをつけて散歩をすること」を受け入れさせるのには、多少時間がかかりました。学校に移動になった時はなかなか食べ物を受け付けず、少し緊張している様子も伺えたほどです。犬にとって『安心できる場所の確保』は何よりも大切なこと。知らない場所にいきなり連れてこられた犬たちはどんなに不安と心配を抱えていることかと思います。でも、学生達の真剣なお世話によって、少しずつフードを食べるようになり、また表情もどんどんと豊かになっていくのがわかるんですよ。「オンリーワン」気質のこの犬は、やさしい飼い主さんとの出会いを経て、今はダッコの姿もぴったりくるような都会暮らしの犬に変身しました。ケイジも大好きになり、リードをつけてのお散歩もリラックスしてできるようになりました。バイクをみて興奮してリードから逃げようとしていたのに、練習をすることによって、逃げなくても大丈夫ということを学習させることができたのです。 |
|||
|
|||
| また、その後にはラブラドル・リトリバーが保護されました。私もパートナーとして愛しているこの犬種は、アメリカでも長い間にわたり家庭犬の王者といわれています。そのやさしくお茶目な性質は誰からも愛されているようです。しかし、最近はラブラドルが放浪犬として捕獲されたり、飼い主から放棄されるようになっているようです。ラブラドルをうまく育てられる飼い主が少ないのか、環境が整っていないのか? とても残念でなりません。ここに保護されたオスのラブラドルはとっても元気な成犬で、とびついたり、かまってもらえないことをストレス行動として表現したりします。また、小さい頃に外での経験が不足していたようで、犬を見たら興奮したり、外ではリードを強くひっぱるという行動も頻発していました。でも、そうした行動もトレーニングによって少しずつ改善をはじめ、外では落ち着いて歩けるほどまでになったのです。サイズの大きな犬でしたから、なれない学生達はずいぶん時間をかけて練習を繰り返していました。うまくいったらみんなで喜び、うまくいかないとみんなで「どうすればいいのか?」を何度も話し合って、この犬にとってより良い方向へ、より効果的に向かうように一緒に考えていったのです。この犬も今年、無事にすばらしい里親さんとの出会いにより、再び家庭へ戻ることができました。 どんな犬でも必要なことをきちんと提供してあげれば、犬たちは本来持っている高い能力を発揮し、人との生活に適応する力を身につけることができます。そうすることで全員、人と幸せに健康に暮らしていくことができるのでしょう。 この学生達とのシェルターワーク活動は、私にとって、そして学生の一人ひとりにとって、とても大切な学びの場となっています。信じられない話ですが、大した理由もなく飼えないからと犬を捨ててしまう人がまだまだいるのです。犬という素晴らしい動物の命が、それに値するように扱われるように願ってやみません。これからもこうした活動を通して、犬たちの素晴らしさにふれていきたいと思います。皆さんも周囲にそうした犬がいたら、ぜひその飼い主さんに、犬のことを学ぶ必要性について教えてあげてくださいね。 先に紹介した団体は、NPO法人福岡どうぶつ会議所といいます。 ホームページでも情報をご覧になれます。 http://www.animal-fukuoka.org/ 皆さんの周りから、人の都合によって命を奪われる仲間達が少しでも減りますように。 |
|||
| ●宮武先生のオフシャルホームページ[Good
Boy Heart] http://www.goodboyheart.com/ |
|||
| Copyright(c) VENNOSUKE HONPO All rights reserved. | |||