▲成長のチャンスを提供することが大切。
ご家庭で帰宅した時に、「あ、なんかまずい感じがするな」みたいな感じか、職場で「あれ?なんかあったの?」みたいな感じ。場の空気がまずいなと感じられることってありますよね。
犬にとってもこの『場の空気』って、とても大切なもののようです。受け取り方もすごく上手だったり、交わし方もかなり達者だったりして、感心させられることがあります。
たとえば、家族の中で少しイライラしている人がいるとします。他の家族だって気を遣ってしまいますよね。犬には状況がわからないはずと思い込んではいませんか?
犬たちは、言葉の意味はわからなくても、飼い主さん、つまり家族の感情にはとても敏感なんです。

「今日、いいことあったでしょ」
「今日、嫌なことあったでしょ」
「なんか落ち込んでるの? 疲れているみたい」
「ちょっとイライラしていない? もうちょっとリラックスしようよ」


あの手この手で飼い主さんに訴える犬たち。もちろん会話は犬の言葉です。こんなシグナルを見かけたことはありませんか?
「目をそらす」「地面の臭いをかぐ」「飼い主をなめる」「あくびをする」「のび」「どこかへ行ってしまう」「体をふるう」「体をかく」などなど…。こうしたシグナルは、犬が自分や周りの仲間を落ち着かせるために用いるサインです。
不思議なんですが、同じようなことを私たち人間もしますよね。さすがに、地面の臭いをかいだりなめたりはしませんが・・・たとえば、落ち着かない人やイライラしている人を目の前にすると目をそらす、頭をかく、体をゆする貧乏ゆすりなんかも同じようなサインなのかもしれませんね。
犬と人。
習性やコミュニケーションの方法はかなり異なるものの、どちらも陸上哺乳動物であることに変わりはありません。自分のストレスを軽減させたり、周りのストレスを和らげたりするやり方って、そんなに変わらないのかもしれません。
本来は、“群れ”をとても大切にしている動物です。群れの中での争い事やきまずい感じは、彼らにとって最も遠ざけたいことなのでしょう。もう少しお互いのことを知ろうよ、みたいな姿勢については犬からたくさんのことを教えられます。こんなことを言うと、「でも犬はよく吠えるし、かみつくし、ケンカもするから怖いでしょ」という声が聞こえてきそうですね。確かに、犬はかみつく、ケンカしやすい、攻撃的といったイメージをもたれやすいのですが、彼らはケンカをしているのではありません。激しい表現は犬本来のもの。相手にはっきりと自分の思っていることを伝える方法でもあります。彼らの関係にとって最も影響があるのは、周りにいる人間の“怖い”と思う硬直した空気の方です。もちろん、社会経験が浅かったり、日頃のストレスが強かったりすると、なかなか余裕をもった対応ができないのは犬も人も同じこと。

犬の気持ちの持ち方としては、毎日の生活の中でうまくやっていくために表現できる練習や、しあわせ感みたいなものが大切だと感じます。それさえあれば、犬たちはもっと自然と場の空気を読んで、自分も周りもうまくやっていくための場作りをそれぞれにしてくれるはずです。そうしたシステムが犬の脳の中には組み込まれていますので、教えなくてもできるはずですから犬を信頼してみてください。

うちの犬って場の空気が読めてないような気がすると感じられるなら、成長のチャンスを提供すること、そして笑顔を表現する場所の提供をしてあげてくださいね。
宮武先生のオフシャルホームページ[Good Boy Heart]
http://www.goodboyheart.com/
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