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| ▲あー、このにおい、オポくんだ! | |||
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| 春告草といわれる梅の花が満開の季節となってきました。日向ぼっこは犬には最高の時間のようで、土の上に横たわって冬の寒さで冷えた体を陽にさらしながら、幸せそうな寝顔のわが犬をながめていました。日向ぼっこを終えた犬に私がすること…。ちょっと変わってるんですけど、犬の体に自分の鼻を押し付けておもいっきりその臭いを嗅ぐことです。布団を干したときに香るような『お日さま』のにおいがします。同じようなことを犬が川で泳いだあともします。川の香りがするんですよ。そして、驚かれるかもしれませんが、私は犬のシャンプーを年に1回くらいしかしません。もちろん、犬が臭いとも思いませんし、他にも大切な理由があるのです。 犬の知覚の中でもっとも優れている感覚といえば、そう、嗅覚ですね。鼻の生き物といわれていて、イヌ科の動物はこの嗅覚が抜群にすぐれています。落ちている食べ物を飼い主よりも先に見つけてしまうのは当然のことです。犬からみれば人間なんて「鼻のない動物」なわけですから…。 犬はいろんな場面で、この『におい』を道具として使っています。脚をあげて排尿をするマーキングは、においをつかって自分のテリトリーを主張する行動です。自分のテリトリーを確保する方法のひとつに、その場所を自分のにおいにしてしまうというものがあります。慣れている自分のクレートだと安心して過ごせるのに、知らない犬が入っていたクレートには入りたがらないのは、新しいクレートに自分のにおいがついていないからです。 |
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| 犬のあいさつはにおいの交換です。互いにお尻や口元のにおいを嗅ぎ合いそのにおいによって相手の情報を得たり、個体識別を行っています。何度も会っている犬同士であれば、ほんの数メートルまでくれば相手のにおいは伝わってきますから、あえてごあいさつは必要ありません。「あー、このにおい、オポくんだ」とわかっているわけです。ところが、シャンプーなどでこのにおいが消えてしまったり、人工的なにおいになってしまうと、犬たちは不思議がって仲間の体をなんども嗅ぎにいきます。「君って、変わったにおいがするね」なんて会話が行われているのでしょうか。どちらも怪訝とした感じで、緊張も増してしまいます。 犬の体が臭いと感じられないならシャンプーは必要ないのでは? もし臭いと感じられるなら、どのようなにおいと比べて臭いと感じられるのでしょう。他の犬のにおいをかがせてもらって、自分の犬のにおいについての情報をはっきりするとわかりやすいかもしれません。 シャンプー以外に犬のにおいに影響を与えるものは、やはり食べ物です。においのきついドッグフードなどを与えていると、体のにおいも排泄物のにおいもこのフードのにおいになってしまいます。これでは、正しい情報が伝わらないでしょうし、本人も自分のにおいにイライラすることでしょう。 もちろん、犬はストレスを感じた時に強いにおいを出します。トレーニング中の犬がこのにおいを出した時、「今、においが変わりましたけどわかりましたか?」と飼い主さんにお尋ねしても、ほとんどの方が気付かれていません。実はそういう私も、自然の中で暮らすようになって、このにおいの変化によく気付くようになったのです。都会生活では人工的なものばかりを嗅いで過ごしていたので、作られたにおいになれてしまっていたのかもしれません。 小春日和の今日。春風を鼻に感じている愛犬オポは、その大きな鼻をひくひくと動かしていました。春の風にのって、花の香り、動物たちの香り、若葉の香りを嗅いでいたのかもしれません。犬たちに本来のにおいの世界を取り戻させてあげたいものです。もちろん、動物として私たち人間もまともなにおいの感覚を取り戻したいですね。 |
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