▲オポも大満足です!
知人から『宮沢賢治の理想』という本を借りて読みました。久しぶりに犬以外の世界に接しいろんな視点から感動しました。「銀河鉄道の夜」など彼の作品に触れることはあってもその生き方や哲学について関心を抱くことはありませんでした。しかしこの本中に表現される三つのキーワード「科学」「自然」「宗教」という世界が犬との関わりに結びついて心に触れました。

まず「科学」の扉。犬と暮らし始めて生じる問題に頭を悩ませ私を訪ねる飼い主さんの疑問は、「どうしてとびつくんでしょう、どうして落着きがないんでしょう、どうして言うことを聞かないのかしら…」とこんな感じです。これらの問題を解決するには科学の力が必要です。その扉をあけると犬の行動、習性、学習の仕方の一部が明らかにされるでしょう。科学の知識は知ることから始め、これを実践することで犬との暮らしに変化が訪れます。犬の表現を読めるようになったり、犬の社会性について知るなど犬の世界に一歩踏み出します。
知識を習得してそれを実践に移す飼い主はもっと犬のことを知りたくなるでしょう。問題解決を終えたあとも犬についてさらに深く勉強を進めるうちに、「だって知らなかったんだから仕方ないわよね。」と犬と暮らし始めたお互いが不器用な時代を懐かしく思い出すかもしれません。種の異なる動物である犬と暮らしを始めたら、まず「科学」の扉をあけましょう。
つぎに「自然」の扉。知識を持ち実践しても“見えない世界”があります。例えば犬同士の情報交換は人の知覚を超えた不思議な世界。また、身近に危険が迫ったり良からぬ気配がする時も、先に気付くのは犬たちの方…。私たち人間は長い人類の歴史の中で頭脳を発達させながら自分の感覚を鈍感にしてきてしまったようです。
自然の中で何の音もない静けさの中に吹く風の音、草木の香り、体にふれるエネルギーについて犬のように感じられるようになると、私たちには見えなかった世界が少しずつ開けてくるようになります。そうすると犬の傍に座るだけで犬の状態がわかるようになったり、犬の体にふれるだけでコミュニケーションができるようになったりするんです。
犬にとっては自然な関わりに過ぎずビックリするようなことではありません。私自身もパートナーのオポからいろんなことを受け取れるようになって犬との関係は大きく変わりました。「気付かなくってごめんね。」がたくさんあったんですよ。

そして「宗教」の扉。犬との関わりについて感じる宗教的世界をこんな風に表現してみました。
私は“お役にたつ”という言葉を好んで使います。毎日犬と一緒に楽しく生活をさせていただいているけど、心からうれしいと感じられるときが何かのお役にたてたときだからです。同じようにオポが他の犬や飼い主さんに対して何かを伝えられる役目を果たしたと感じたとき「オポがお役にたててよかった。」と思います。このときのオポの満足げな表情をみていると彼も同じように感じているようです。
犬のお役目はイヌの神様からのプレゼント。犬は毎日ごはんを食べて臭いをとって飼い主に語りかけてのんびりと生活していれば幸せといえるでしょう。でも、その現実的な生活の中に、ふと犬から伝えられることってたくさんあるのではないでしょうか。そのメッセージは全ての世界につながる普遍的なものです。DOGが神を連想させる語であるのも偶然ではないのでしょう。

奥深い犬の世界。 三つの扉を全てあけても、そこからつながる道はまだまだ続きます。
心から「ありがとう」の気持ちを伝えながら、これからも彼らの魅力にはまりそうです。
宮武先生のオフシャルホームページ[Good Boy Heart]
http://www.goodboyheart.com/
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