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| ▲オポが教えてくれた特別なこと・・・ | |||
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| 愛犬オポに連れられて山で暮らすようになり、やっと1年が経ちました。 ご存知のない方のために、そもそもなんで都会から離れて不便で大変な所に暮らすことになったのかということをお伝えしておかなければ、ですね。 一昨年の3月のことでした。研修から帰宅した時に私を出迎えたオポは、やつれた顔、疲れた体になっていました。訴えることも諦めてしまった光の消えた瞳で私を見つめます。当時7歳のオポはその数ヶ月前から具合の悪さを行動やしぐさで伝えていましたが「疲れてるのね。少し休んだらよくなるよ」と受け流していたんです。でも、この瞬間にオポの直面する深刻な状態に愕然とさせられました。 「そのうちきっと山で暮らそうね」とオポと約束をしたのは彼が2歳の頃でした。何度か田舎に家を探しに行ったこともありました。でも、遠いよね、忙しいしとてもひとりじゃ暮らす自信ないし、などのたくさんの言い訳に埋もれてしまっていたのです。 オポの痛烈なメッセージに山暮らしの約束を再開。こうしてここ『七山』という地名の、まさに7つの山に囲まれた地に移ることになりました。 |
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| 七山のオポ邸を訪れる方に、「どうやってこの家を見つけたんですか?」と必ずといっていいほど聞かれます。もちろん不動産屋で、ということですが、見つけたというよりはオポが導いた家といえるでしょう。私はそもそも犬が伝えることを直感的に受け取ることも大切にしています。オスワリして教えるのは初級者編。本当に大切なことは人間の直感に訴えかけてくるものなんです。私が直感的にオポから受け取ったことは全てこの家に当てはまるものでした。「近くに川が流れていて、家の前に広場があり、ボク専用のソファがある」これだけではどうも自信がなく新たに尋ねると「小鳥のマークが目印だよ」と正確に伝えてくれました。小鳥のマークには???だったのですが、引越しを済ませてからその小鳥のマークに気付きました。本当に大きな小鳥のマークだったんです。 もちろん、オポは最初にこの家に連れてきた時に、戸口の目にオスワリをし、私を振り返りました。「さあ、ボクの家に入るよ」というように。帰るよといっても立ったままゆっくりと尾を左右にふって「帰らない」というのです。 いつも私にいろんなことを教えてくれるオポ。彼が「この家」というからには、きっとここに「なにか」があるに違いないと感じました。 それから始まった山暮らし1年生はなんとも不器用なものでした。移動した6月は霧の中の運転で、これからの生活を予期させるような一寸先も見えない道に不安を抱える。庭にとびはねる蛙の集団とそれを狙う蛇にビックリ。夏にはとびかうあぶや蜂から退散する、大きな雷に身を縮めながらブレーカーが落ちてあわてる。秋には暖炉の木をとる作業にグッタリ。荒れた裏山のお手入れ。田舎必須の焚き火術も初めは火が怖くて全然燃えなかった。冬にはごっそり一面が雪で車を途中停車させてしまい、行くかう人に「走れるバイ(佐賀弁では走れるよの意味)」の声かけで励まされる。春になると、どんどん緑が出て喜んでいたらそんな場合じゃなかった。毎日1時間の草刈で汗びっしょり…こんな感じです。 |
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| もちろん、オポは今まで通りいろいろな形で私をサポートしてくれました。草刈をしていると隣で草を食んでいる。暖炉用の小枝をナタで割っていると口を使って小枝割をしてくれる。山のお手入れに出かけると先頭にたって行き道を伝え、危険な生き物の気配を察すると後ずさりして教えてくれる。竹の子がどんどんと山に生えてきてしまい足で倒しているともちろん頭からガッツリと食べてました。暖炉に火をいれると暖炉番犬もお仕事のよう。そして私がいる時も外出中も、しっかりと家を守る頼もしい番犬です。どんなに熟睡しているように見えても、私の気付かぬ気配でさっと立ち上がり警戒態勢に入ります。決して人のようにグッタリと眠れることはないんだな、と改めて安心して暮らせるのは犬がいてくれるお陰と心から感謝しています。 1年間の犬との山暮らしを終えて、かろうじて合格点をいただいたようです。そしてなんだかとても大切なことに気付かされている思いでいます。オポが今まで教えてくれたことは、どんな本にも載っていない、どんなセミナーでも聞けない、私にとっては特別のものでした。そして今この生活の中で私がもっと大切なことに気付けるようにしっかりと私をサポートしてくれています。オポとの出会いがなかったら、都会育ちの私にはこんな山ん中に暮らそうなんて発想にもいたりません。もちろん多くの励ましの声も力となりました。生徒さんに「私もいずれは犬と山で暮らしたい」といわれると、なぜだかとてもうれしいのです。 犬との出会いによって暮らしが変わってしまった方ってたくさんいらっしゃると思います。暮らしが変わるのはその姿が表現されたもの、その奥にある彼らが伝えてくれることを心から感謝して受け取る瞬間が犬との絆を深めていくのではないでしょうか。大変な山暮らしはまだまだ続きそうです。でも不器用さを隠さずに犬との山暮らし2年生を過ごしてみます。そしてまた新しい気付きを得られたらみなさんと共感したいですね。 |
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