[プロフィール] ふじもと よしひこ
1970(昭和45)年 広島県生まれ
1997年、鳥取大学獣医学科卒業、獣医師免許取得。
1997年、佐賀県唐津市古川動物病院にて勤務。
1999年、福岡市東区みどりが丘にて開業。
大学在学中にアメリカ、コロラド州立大学にて研修。現在獣医歯科医療に力を注ぎ、日本で唯一、歯科インプラントを行っている。また、コロラド州立大学研修中に皮膚治療の最前線を学び、体に優しい治療(シャンプー療法やサプリメント療法など)を好んだ治療を実践している。
ワンチャンにとっても、歯は命!
今年の夏は暑いですね。ドクターヨッシーも夏バテ気味。いつもはクーラーのきいた診察室で1日を過ごすのですが、休日に子供たちと外で遊ぶと急に「めまい」が・・・。軽い熱中症に・・・。こんな夏ですから、ペットたちも暑さがこたえているようで、「夏バテ」からくる食欲不振が多く診られます。また、今年は珍しく、ペットたちも「熱中症」にかかり、入院し治療をうけるケースが多く診られました。まだまだ、暑い夏ですが、皆さんも、ぺットたちも「夏バテ」「熱中症」には気をつけてくださいね。
さて今回からは私の専門、歯についてお話させていただきます。最近の報告では3歳以上のイヌの85%に何らか歯の問題(歯石・歯周病)をかかえていると言われています。「歯は命!」と言われるほど、歯は動物においても人間においても最も重要な臓器です。だから犬にとって、歯を失うことは、単に歯がなくなっただけではすまされません。硬いものが噛めなくなり、食欲がなくなり、物をつかんだりする事ができなくなります。その結果、ストレスがたまり、人や犬に噛み付いたり、吠えたり、手のつけられない犬になってしまいます。また、歯周病のため、硬い食事が食べられなくなり、噛むという刺激が脳に伝わらなくなり、痴呆などのボケ症状もあらわれるのです。さらには食事の偏食が進み、病気に他する免疫力が落ちて風邪をひきやすくなったり、大きな病気にかかったりします。だから犬にとっても歯は命なのです。

歯周病になりやすい「好発犬種」
歯石が付きやすく歯周病になりやすい犬種が現在統計学的に知られています。その犬種はプードル、ヨーキー、ポメラニアン、チワワ、マルチーズ、ダックスフント、短頭種(シーズー、パグ、ブルドック)などです。なぜこれらの犬種において歯石が付きやすいかといいますと、1つ目の要因はこの種類の犬達が食べている食事に原因があります。通常この種の犬達は室内で飼育されているため、人間が食べているものをよくもらいがちです。その結果、やわらかくて、低繊維食の食べ物が多くなり、歯垢と呼ばれている食べ物のカスが付きやすくなります。2つ目の要因は遺伝的に不正咬合が多いということです。不正咬合とは簡単に言えば噛み合わせが悪い状態を言います。よくワンチャンの歯を見てください。上の歯と下の歯がキッチリ、隙間なく噛み合わさっていますか? よくある不正咬合がウケグチ。下あごが長すぎてぜんぜん噛み合わせがあっていません。このような噛み合わせが悪い犬種は、歯と歯がこすれて起こる「歯垢落とし」ができないため、食べ物のカスが溜まり、歯石がどんどん付いていくことになります。3つ目の要因は唾液のph(酸性度)が原因になります。通常は正常な犬の唾液はアルカリ性に保たれています。このアルカリ性が強いほど口の中の細菌は増える事ができません。しかし、歯周病好発犬種の唾液は中性に変化しており、唾液で細菌を減らす事ができないのです。この結果、細菌の塊りである「歯石」がつきやすい状態になっているのです。
好発犬種はプードル、ヨーキー、ポメラニアン、チワワ、マルチーズ、ダックスフンド、短頭種(シーズー、パグ、ブルドック)
歯石の原因は食事と噛み合せと唾液の酸性度の変化によるため、好発犬種が存在する。
藤本先生のオフシャルホームページ[みどりが丘動物病院]
http://members.jcom.home.ne.jp/midoriah/
Copyright(c) VENNOSUKE HONPO All rights reserved.